« 2005年4月 | トップページ | 2005年6月 »

2005/05/21

銅版画制作ノート1

白と黒、そして独特のマチエールに惹かれて銅版画をはじめています。今日は、彫りに入る前の下絵を銅板に転写しました。銅版画で作ってみたい作品の主題があるのですが、油彩や鉛筆と違ってニードルで彫る線の表現が版画独特なので、鉛筆で描いた下絵で想像していたものとは異なってくるようです。下絵を直接銅板に描いたり、慣れると下絵など描かずに彫り始める人もいるみたいですが、私は地道に進みたいと思います。もうひとつ銅版画の良さは、いろいろな技法を使った時の、偶然の思いがけない効果が期待できるという点が面白いので、仕上がりが想像できなくても楽しみがあります。油彩などは自分のイメージに近づけようと試行錯誤を繰り返して、描いてる間は眉間にずっとしわが寄っていたりしますが、銅版画はなんだか鼻歌が出そうな感じでリラックスした作業ができる気がします。
とりあえず、一番刷ってみたかった骨のエスキースにダメ出しをくらってしまった日でした。鉛筆のようにすーっと細くなる線とか、かすれた線を彫るのは難しいのだそうです。かすれさせたくない所で彫りが甘くてかすれた線になってしまうということはあるようですが。もっといろいろな技法を覚えていくうちに工夫していこうとちょっとわくわくしています。

     sitae
鳥の首の骨。(周りの草はすごく大雑把。)
規則的な骨の形がとてもきれいで気に入っていたので、かえってデザイン的、装飾的な感じにしたほうが版画としては面白いのかも。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005/05/08

コーラス

choristes-t


 映画「コーラス」
 制作・特別出演:ジャック・ペラン
 監督・音楽:クリストフ・バラティエ

第二次大戦後のフランス。規則で縛り付けられ、校長の方針である「ちょっとでも違反すれば体罰」という容赦ない厳しい寄宿舎生活で荒んだ毎日をおくっている子供たち。そこに舎監として赴任してきたひとりの音楽教師によって、歌うことを教わり、歌を通じて次第に心を開いてゆき、夢を取り戻していく子供たちの姿が描かれます。
出会いと別れ、親子の絆、教師のありかた、一見重いテーマがフランス映画らしく淡々と描かれている所に好感が持てました。
映画「コーラス」は、2004年 本国フランスで空前の社会現象を巻きおこした感動作であるということを後で知りました。“奇跡の歌声”と絶賛されるジャン=バティスト・モニエ少年とフランスの「サン・マルク少年少女合唱団」の少年たちが奏でる歌声が素晴らしく、全面に流れる哀愁感漂う音楽もこの映画を盛り上げています。

合唱が好きで、随分前にウィーン少年合唱団のコンサートを聴きに行ったことがあるのですが、仕事帰りだったせいもあり、不覚にも寝てしまったという過去がある私ですが、この歌声は今までとはちょっと違うという気がしました。聖歌隊でありながら、歌っているのが聖歌ではなくこの映画の為に作られた曲であるという所とか、モニエ少年の声が一段と透き通った輝きを放っているからとかいう理由かもしれません。
いずれにしろ、低予算で作られた映画が大ヒットし、サントラも予想に反した売り上げを記録しているという現象は、現代社会に欠けている何かをこの映画に感じ取っているのではないかという憶測とともに、ボーイソプラノという声変わりするまでの短い期間だけ、という“儚いもの”に愛着を持つ人は多いという証なのでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年4月 | トップページ | 2005年6月 »