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2006/07/28

旅で見つけたスフィンクス

Sphin_v

これは、ベルヴェデーレ宮殿の庭にあるとても美しい何体かのスフィンクスの中のひとつです。
みんなが触るので、特定のでっぱりが黒く汚れていますね・・。
ひとつひとつの表情が微妙に違っていて、この宮殿を建設させたオイゲン公の愛人の顔に似せて作られたと言われているとか。


Sphin_v2

ヨーロッパ3大美術館のひとつ、オーストリアの「美術史美術館」はハプスブルグ家が集めた名画のコレクションがたくさん飾ってあります。
入ってすぐの右手の部屋はエジプト館になっていて、階段の脇にスフィンクスが2体、番をしていました。
スフィンクスというと、普通はこういうイメージですね。

ところで、最初にスフィンクスの写真を載せてみましたが、8日間のオーストリア・ツアーに行って参りました。
夏のオーストリアは日本よりも涼しいと聞いていたのですが、連日 30度を超す猛暑に合い、炎天下を歩き回り、ホテルや喫茶店、ショップなどもほとんどの所が冷房なし、という過酷なツアーとなりました。

オーストリアはずっと冷房がいらないくらい夏は涼しかったらしいのですが、ここ数年夏はかなり暑くなっているようです。
それでも冷房を入れたがらないのにはいろいろ理由があるそうで、国内の83%が森林と牧草地というオーストリアでは自然に気を使っていて、ヒートアイランド現象とか近代的な電化製品を取り入れた時の弊害を恐れているということがあるようです。

それにしてもオーストリアの人たちは全然暑そうでもなく、冷房に慣れている日本人が一番ぐったりしてしまって、こんなに暑かったら夜眠れないとか騒いでいたりします。
あまりに快適な環境で生活していると、ちょっとでも暑いとか寒いとかいう過酷な環境になるとついていけなくなってしまうんですね。
自然に過ごすということは人間にとっても大事なことだと思い知らされる旅でした。

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2006/07/19

銅版画制作ノート20

銅版画制作ノート練習編も20回目を迎え、最初考えていた油彩の合間に気楽に鼻歌まじりでできそう、なんていう気分はどこかに吹き飛んで、何事も一心になって取り掛からなければ、いいものなんかできるわきゃないさ、と身に沁みた気分。
でも、二兎を追うもの一兎も得ず、ということわざもあるんだよね・・。とりあえず、マイペースでいこう、銅版画。

さて、スフィンクスのところを頑張って線描点描掘り込み開始。途中 「・・だーッ!やってられっか!」となること数回。「これ、全ッ然楽しくないかも!」などと叫びつつひたすら彫った・・。
あとから思うに、そんなに必死にならずに、音楽でも聴きながら気楽にやればよかったものを・・、なんて後の祭りだけど、いつものごとくほとんど一夜漬け状態だったので、必死にならざるを得なかった。これは精神上よくない、と思ったよ。

それはさておき、その他にも気になる所たとえば後ろのヒエログリフが消えちゃった壁をサンドペーパーで磨いてアクアチントをかけたり、エッチングを書き加えたりしながら最後の修正をしてみました。
今回覚えた技法は「スピットバイト」という腐食液を綿などに沁みこませて、水を流しながら直接銅版にかけて腐蝕させる方法です。部分的に黒くしたり、水を流した感じにしたりすることもできたり、ちょっとコツをつかめばいろいろな所に応用できそうな技法です。

印刷は前回と同じく黒とセピアと雁皮紙を使ったもので刷りました。
これは、セピアの本刷りです。

      Sphin111
      「スフィンクス」

やはり顔は最初で決めないと、なかなか修正は難しいと思いました。
羽の所とか、もう少し手を加えたい所もありますが今回の講座はここで終わりです。
次回は何かデザイン的な装飾的な感じのものにしたいかなと、漠然と考えています。

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2006/07/13

銅版画制作ノート19

ブログ更新回数もそんなに多くないのに、アップしようとする時にメンテナンス中だとちょっとショック。
宝くじや、お買い物の抽選券とかでも当たったことなんてないのに、こういう時ってよく当たる・・。(って、ちゃんとお知らせを見ろよ、という話ですね。)

さて、銅版画のつづきです。前回試刷りした版画の顔と背景の修正作業を始めます。
顔は試刷りした紙に鉛筆などで書き込んでから、銅版を見てこの辺かな?と見当をつけながら掘り込んでいきます。線だけだと真っ黒になるので、点描中心にして併用してみます。
試刷りと銅板の向きが逆なので(← →)、いつの間にか見当はずれのことをしでかしているような気がします。
背景はうるさくなっているので、こうなったらアクアチントで黒くしてしまおうと思います。
後ろの壁のヒエログリフも消えてしまって再生不能です。ここは卵の殻をソフトグランドした所です。案外ボコボコのマチエールがついて面白いとわかりましたが、ここは場所が悪かった・・。
台座もどこからどこまでだかわからなくなっているので、明暗ではっきりさせることにしました。


      Sphin12

顔は随分点描を加えたつもりだったのですが、あんまり変わっていないようです。真っ黒くなるのを恐れて腐蝕途中で黒ニスで止めたからかな。
背景はアクアチントでけっこう黒くなった感じですが、その分スフィンクスがペラッとした感じに見えます。なんだかここだけ二面的な感じで違和感が・・。
先生に相談してみると、スフィンクスをかなり書き込まないと(掘り込まないと)背景に負けてしまってどうしても存在感が薄れるということです。この線の具合は30%だということで、あと70%位は頑張って彫ってみよう!と明るくおっしゃいます・・・。
今度はスフィンクスの方を今までの倍以上に掘り込まなければならなくなりました。

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2006/07/03

銅版画制作ノート18

私が版画をはじめた理由のひとつとして、油彩などでは出ないような思いがけない偶然の効果が面白そうだと思ったからなのですが、油彩を想定した下絵を使ってしまったので偶然の効果をどのように入れようかと悩みます。
悩んでるところからして、全然「偶然」にはならないことに気付いたので、悩まないでとにかくやってみることにしました。
今までやってみた版画の技法の中で、偶然の効果を出しやすいものと言うと、やはりソフトグランドかな、と思ったので背景に使ってみることにしました。

この間ドライフラワーを使って失敗したので、行く途中で見つけた雑草を摘んで持っていきました。
それから、石の感じを出すのにアルミホイルとサランラップも用意し、もっと何か変わったものはないかと探しているうちに、梱包の時に緩衝材として中に入れたりするシュレッター状になった紙と、卵の殻を見つけたのでそれも使ってみることにしました。

ソフトグランドをかけてから版の上に持ってきたものを適当に載せ、圧を弱くしてプレスしてみます。
腐蝕は、前は時間も短くて効果がわからなかったので、今回は少し時間を長めにしてみようと思います。
様子を見ながら、泡がたくさん出るようなところは黒ニスで止めたりして30分くらい放置。
2回目の試し刷りです。

     Sphin11
     おお~、どうなのコレ???

余談ですが、彫る作業よりも私は印刷が一番疲れます。
インクをつけて寒冷紗で拭き取って紙で仕上げ拭きして、プレス機に版を置き、真っ黒になった手を気にしながら曲がらないように汚れないように気を使って紙を置き、プレス機の圧を気にしながら途中止まらないように回転させて刷り上げる・・・これを休む暇なく一連の作業として続けるので、刷り上ったばかりの状態は緊張感が続いて、なぜかまるで全力疾走した後のように余裕がなくなっています。(精神的に、はぁはぁ・・している状態)

版が大きかったり、多色刷りなんて言ったら、すごい集中力がないととてもできないことなのではないでしょうか。
元気な時じゃないと刷れない、という気持ちがよ~くわかります。
これで(失敗だ~!)となった日にゃ、がっかり感も倍増ですね。

版のインクを拭き取ったり、プレス機に残ったインクをきれいにしたりしている内に、少し余裕がでてきたので刷り上ったものを眺めて検討してみます。

冷静になって眺めてみると、いろいろ載せすぎたようで、ごちゃごちゃしてうるさい感じに見えます。
顔の修正と、背景の修正が必要になってきました。

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